がん患者さんは、がんそのものによる身体的な苦痛だけでなく、不安や心配といった精神的なつらさ、生活の変化による社会的な問題など、さまざまな悩みや課題に直面されることも少なくありません。がんによる影響で、これまで通りの生活ができなくなり、患者さんやご家族が望む仕事や趣味、休息などを続けることが難しくなる場合もあります。
がん看護専門看護師は、こうした患者さんやご家族が自分らしい生活を送れるように支援しています。具体的には、診察への同席や個別相談を通して、希望や不安、悩みを確認?共有し、必要に応じて医療チームや院内外の関係部門と連携しながら、一緒にこれからについて考えていきます。そのうえで、より質の高いケアとQOL（生活の質）の向上を目指します。
「がんと診断され、これからどうしたらいいのかわからないとき」「症状や治療の副作用でつらいとき」「治療や今後の方針で悩んでいるとき」など、どんなことでも構いません。お困りの際は、ぜひお気軽にお声がけください。一緒にこれからを考えていきましょう。

緩和ケアとは「病に伴って起こるさまざまなつらさを予防し、和らげるケア」です。緩和ケア認定看護師には、緩和ケアが適切に提供されるように働きかける役割があります。また、つらさを抱える患者さんの思いを聴くことで、患者さんやご家族の希望を尊重したチーム医療が効果的に機能するように調整します。
普段は、地域医療連携室に勤務し、外来や訪問診療を受ける患者さんの症状緩和やアドバンスケアプランニングの支援を行っています。がんに関わらず、神経難病などの非がん疾患患者さんの「生活のしづらさ」を緩和できるように相談にのっています。

皇冠体育,皇冠比分４年度より、医師と取り交わした手順書に基づいて行う「特定行為」を実施し、特定行為認定看護師としても活動しています。できるだけ多くの方が病を抱えながらも「自分らしい生活」を送れることを目標に、院内だけでなく院外からの相談にも応じます。治らない病気だからとあきらめないで、一緒に希望を見つけていきましょう。

認知症を患っても住み慣れた場所で少しでも長く落ち着いた生活ができること、身体疾患で入院されても、必要な治療を受けて希望する場所へ退院できることが目標です。上手く言葉にできない訴えや、その行動を起こしている理由を、表情や言葉、今までの生活歴や性格など、一人ひとりに合わせて多方面から考えていくことが大切だと考えております。院内外の多職種で力を合わせてそのお手伝いをさせていただきたいと考えています。

感染管理の目的は、院内すべての人々を感染から守ることです。
そのために、病院の全職種を対象に活動させていただいています。具体的には、院内各部署の感染予防策の推進、感染に対する相談、各部門との連絡調整などを行っています。感染対策チームメンバーとともに、感染に対する行動変容ができ、患者さんにより良い療養環境ができるように日々努力をしています。
また、地域の高齢者施設や教育機関での感染予防活動も行っています。地域一丸となって、すべての人の感染から守っていけるようになることを目指しています。

チーム医療を推進し、看護師が役割をさらに発揮するため、2015年より「特定?為に係る看護師の研修制度」が創設されました。私は褥瘡(じょくそう)又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去、創傷に対する陰圧閉鎖療法、持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整、脱水症状に対する輸液による補正という4行為の研修を修了しました。
現在はNST?褥瘡チームの一員として、栄養状態の改善、褥瘡の予防や治癒を目指して活動しています。なかなか治らなくて困っているキズはありませんか。お気軽にご相談ください。

『脊椎ケア看護』とは、脊椎（背骨）に関連する疾患や外傷を持つ患者さんに対して、適切なケアを提供する専門的分野です。院内認定脊椎ケア看護師は、脊椎疾患における知識を活用し、脊椎に問題を抱える患者さんがAAA（安心、安全、安楽）に回復し、可能な限り望む生活が送れることを目標に、医療チームの一員として活動しています。
臨床現場では、専門性の高い看護実践と教育的役割を担い、看護学生の実習指導もおこなっています。
患者さんの入院生活はもとより、多職種と協働し、周術期看護や退院後の生活指導の充実を目指し、日々パワフルに活動しています。

糖尿病の治療には患者さんの自己管理が最も大切です。CDE（糖尿病療養指導士）は患者の糖尿病に関する自己管理（療養）を指導するスタッフのことです。高度でかつ幅広い専門的知識をもち、患者の糖尿病のセルフケアを支援します。
患者さんができるだけ負担なく現状を維持できるように支援するのが私たちの役割です。糖尿病の合併症である足壊疽の頻度も増加しつつあります。しかし、糖尿病の足切断の85％は予防可能です。私たちが今おこなっている予防的フットケアは非常に大切でありCDEの重要な役割の一つです。
また、当院には糖尿病をサポートするチームがあり、専門医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、臨床検査技師が在籍しており、多職種で連携を取りながら患者やその家族にも糖尿病の継続治療ができるよう関わっています。